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中華人民共和国企業所得税法
中華人民共和国企業所得税法
(2007 年3 月16 日 第10 期全国人民代表大会第5 回会議で可決)
第1章 総 則
第1 条 中華人民共和国国内において、企業及び収入を取得するその他の組織(以下、企業と総称する)は企業所得税の納税者として、本法の定めにしたがい企業所得税を納付する。
個人独資企業、持分会社には本法を適用しない。
第2 条 企業は、居住者企業と非居住者企業とに分けられる。本法でいう居住者企業とは、法により中国国内で設立され、または外国(地域)の法律により設立されたが実際の管理機構が中国国内にある企業を指す。
本法でいう非居住者企業とは、外国(地域)の法律により設立され、かつ実
際の管理機構が中国国内にないが、中国国内に機構・場所を設けているか、ま
たは中国国内に機構・場所を設けていないが、中国国内を源泉とする所得のあ
る企業を指す。
第3 条 居住者企業は、中国国内・国外を源泉とする所得につき企業所得税を納付しなければならない。
非居住者企業が中国国内に機構・場所を設けているときは、その設けられた
機構・場所が取得する中国国内を源泉とする所得について、及び中国国外で発
生したがその設けられた機構・場所と実際の関係がある所得について、企業所
得税を納付しなければならない。
非居住者企業が中国国内に機構・場所を設立していないとき、または機構・
場所を設立しているが、取得した所得が設けられた機構・場所と実際の関係が
ないときは、中国国内を源泉とする所得につき企業所得税を納付しなければな
らない。
第4 条 企業所得税の税率は25%とする。
非居住者企業が本法第3 条第3 項で定める所得を取得したときは、適用税率
は20%とする。
第2章 課税所得額
第5 条 企業の1 納税年度の収入総額から、非課税収入、免税収入、各控除項目及び補填を認められる以前の年度の欠損を差し引いた後の額を、課税所得額とする。
第6 条 企業が貨幣の形式及び非貨幣の形式で各種源泉から取得した収入を、
収入総額とし、次のものを含む。
(1)財貨販売収入。
(2)労務提供収入。
(3)財産譲渡収入。
(4)配当、割増配当等の株式性投資収益。
(5)利息収入。
(6)賃料収入。
(7)知的財産権使用料収入。
(8)寄付を受けた収入。
(9)その他の収入。
第7 条 収入総額のうち、次の収入は非課税収入とする。
(1)財政給付金。
(2)法により収受し財政管理に組み入れる行政事業性料金、政府性基金。
(3)国務院が定めるその他の非課税収入。
第8 条 原価、費用、税金、損失及びその他の支出を含む企業の実際に発生した、収入取得と関係のある、合理的な支出は、課税所得額の計算時に控除することを認める。
第9 条 企業に発生した公益性寄付支出は、年度利益総額の12%以内の部分については、課税所得額の計算時に控除することを認める。
第10 条 課税所得額の計算をするとき、次の支出は控除できない。
(1)投資者に支払う配当、割増配当等の株式性投資収益。
(2)企業所得税税額。
(3)税の滞納金。
(4)罰金、過料及び財貨を没収された損失。
(5)本法第9 条で定めるもの以外の寄付支出。
(6)賛助支出。
(7)査定を受けていない準備金支出。
(8)収入の取得と無関係なその他の支出。
第11 条 課税所得額を計算するときは、企業が規定にしたがい計算した固定資産減価償却は、控除を認める。次の固定資産は、減価償却費の控除をすることができない。
(1)建物、建築物以外の使用していない固定資産。
(2)オペレーティングリース方式により賃借する固定資産。
(3)ファイナンスリース方式により賃貸する固定資産。
(4)すでに全額償却した後に継続して使用する固定資産。
(5)経営活動と無関係な固定資産。
(6)単独で評価し固定資産として勘定科目に入れている土地。
(7)減価償却計算して控除できないその他の固定資産。
第12 条 課税所得額を計算するとき、企業が規定にしたがい計算した無形資産の償却費は、控除を認める。次の無形資産は、償却費の控除ができない。
(1)自ら開発した支出を課税所得額の計算時にすでに控除している無形資産。
(2)自ら創出した「のれん」。
(3)経営活動と無関係な無形資産。
(4)償却費の控除ができないその他の無形資産。
第13 条 課税所得額を計算するとき、企業に発生した次の支出を長期前払費用として、規定にしたがい償却するときは、控除することを認める。
(1)すでに全額償却した固定資産の改築支出。
(2)賃借固定資産の改築支出。
(3)固定資産の大修繕支出。
(4)長期前払費用とすべきその他の支出。
第14 条 企業の対外投資期間中は、投資資産の原価は課税所得額の計算時に控除できない。
第15 条 企業が棚卸資産を使用または販売したとき、規定にしたがい計算した棚卸資産原価は、課税所得額の計算時に控除することを認める。
第16 条 企業が資産を譲渡するときは、当該資産の純価額は、課税所得額の計算時に控除することを認める。
第17 条 企業が企業所得税を一括して計算し納付するときは、その国外営業機構の欠損は国内営業機構の利益から控除することができない。
第18 条 企業納税年度に発生した欠損は、以降の年度に繰越し、以降の年度の所得で補填することを認めるが、繰越年度は最長でも5 年を超えてはならない。
第19 条 非居住者企業が本法第3 条第3 項で定める所得を取得したときは、次の方法でその課税所得額を計算する。
(1)配当、割増配当等の株式性投資収益及び利息、賃料、知的財産権使用料所得は、収入全額を課税所得額とする。
(2)財産譲渡所得は、収入全額から財産純価額を差し引いた後の額を課税所得額とする。
(3)その他の所得は、前2 項で定める方法を参照して課税所得額を計算する。
第20 条 本章で定める収入、控除の具体的な範囲、基準及び資産の税務処理の具体的な弁法は、国務院財政・税務主管部門が定める。
第21 条 課税所得額の計算時に、企業の財務、会計処理方法が租税法律、行政法規の定めと一致しないときは、租税法律、行政法規の定めにしたがい計算しなければならない。
第3章 課税額
第22 条 企業の課税所得額に適用税率を乗じ、本法の租税優遇に関する定めにしたがい減免及び控除する税額を差し引いた額を、課税額とする。
第23 条 企業が取得した次の所得につきすでに国外で納付した所得税税額は、その当期課税額から控除することができ、控除限度額は当該所得につき本法の定めにより計算した場合の課税額とする。控除限度額を超えた部分は、以降5年度内に、毎年度の控除限度額により当年の要控除税額を控除した額により追加控除する。
(1)居住者企業の中国国外を源泉とする課税所得。
(2)非居住者企業が中国国内に機構・場所を設立し、中国国外で発生したが当該機構・場所と実際の関係のある課税所得を取得したとき。
第24 条 居住者企業が、その直接または間接に支配する外国企業から受け取った、中国国外を源泉とする配当、割増配当等の株式性投資収益については、外国企業が国外で実際に納付した所得税税額のうちの当該所得の負担にあたる部分は、当該居住者企業の控除可能な国外所得税税額として、本法第23 条で定める控除限度額内で控除することができる。
第4章 租税優遇
第25 条 国は、重点的に援助する及び発展を奨励する産業とプロジェクトに対して、企業所得税優遇をおこなう。
第26 条 企業の次の収入は、免税収入とする。
(1)国債利息収入。
(2)条件に適合する居住者企業間の配当、割増配当等の株式性投資収益。
(3)中国国内に機構・場所を設立する非居住者企業が居住者企業から取得した、当該機構・場所と実際の関係のある配当、割増配当等の株式性投資収益。
(4)条件に適合する非営利組織の収入。
第27 条 企業の次の所得は、企業所得税を免除、軽減することができる。
(1)農業・林業・牧畜業・漁業プロジェクトに従事した所得。
(2)国が重点的に援助する公共インフラプロジェクトの投資経営に従事した所得。
(3)条件に適合する環境保護、省エネ・節水プロジェクトに従事した所得。
(4)条件に適合する技術譲渡所得。
(5)本法第3 条第3 項で定める所得。
第28 条 条件に適合する小型で利益がわずかな企業は、税率を20%に軽減し
て企業所得税を課税する。
国が重点的に援助する必要があるハイテク企業は、税率を15%に軽減して企
業所得税を課税する。
第29 条 民族自治地方の自治機関は、当該民族自治地方の企業の納付すべき企業所得税のうち地方が受け取る部分について、軽減または免除の決定をすることができる。自治州、自治県が軽減または免除を決定したときは、省・自治区・直轄市人民政府の許可を求めなければならない。
第30 条 企業の次の支出は、課税所得額の計算時に加算控除することができる。
(1)新技術、新製品、新製法の開発により発生した研究開発費用。
(2)身体障害者及び国が雇用を奨励するその他の就労者を配属して支払った賃金。
第31 条 ベンチャー投資企業が、国が重点的に援助及び奨励すべきベンチャー投資に従事したときは、投資額の一定の比率で課税所得額を控除することができる。
第32 条 企業の固定資産について、技術進歩などの原因により加速償却する必要が確かにあるときは、償却年数を短縮しまたは加速償却の方法をとることができる。
第33 条 企業が資源の総合利用をおこない、国の産業政策の定めに適合する製品を生産して取得した収入は、課税所得額の計算時に収入を減額して計算することができる。
第34 条 企業が環境保護、省エネ・節水、安全生産等に用いる専用設備を購入した投資額は、一定の比率で税額控除をおこなうことができる。
第35 条 本法で定める租税優遇の具体的弁法は、国務院が定める。
第36 条 国民経済と社会発展の必要に応じて、または突発事件等の原因により企業の経営活動に重大な影響が生じたときは、国務院は企業所得税特定優遇政策を制定して、全国人民代表大会常務委員会に届け出ることができる。
第5章 源泉徴収
第37 条 非居住者企業が本法第3 条第3 項で定める所得につき納付すべき所得税については、源泉徴収を実施し、支払者を源泉徴収義務者とする。税は源泉徴収義務者が支払いの都度または支払期限到来時に、支払金額または期限の到来した支払金額から控除して納付する。
第38 条 非居住者企業が中国国内で工事作業及び労務による所得を取得したときの納付すべき所得税について、税務機関は工事代金及び労務費の支払者を源泉徴収義務者に指定することができる。
第39 条 本法第37 条、第38 条の定めにしたがい源泉徴収すべき所得税につ
き、源泉徴収義務者が法による源泉徴収をしないときまたは源泉徴収義務を履
行できないときは、納税者が所得発生地で納付する。納税者が法による納付を
しないときは、税務機関は当該納税者の中国国内の他の収入項目の支払者が支
払うべき金銭のなかから、当該納税者の要納付税額を追徴することができる。
第40 条 源泉徴収義務者が毎回源泉徴収する税額は、源泉徴収の日から7 日以内に国庫に納入し、所在地の税務機関に企業所得税源泉徴収報告表を提出しなければならない。
第6章 特別納税調整
第41 条 企業とその関連企業との間の業務取引が、独立取引の原則に適合せず企業またはその関連企業の課税収入または所得額を減少させたときは、税務機関は合理的な方法で調整する権限を有する。
企業とその関連企業が共同で無形資産の開発、譲受をし、または共同で労務
の提供、受入をして発生した原価は、課税所得額計算時に独立取引の原則によ
り配賦しなければならない。
第42 条 企業は税務機関に対して、その関連企業との業務取引の価格設定原則と計算方法を提出することができ、税務機関は企業と協議し、確認した後、事前確認について合意する。
第43 条 企業が税務機関に対して年度企業所得税納税申告表を提出するときは、その関連企業との業務取引について、年度関連企業業務取引報告表を添付しなければならない。
税務機関が関連企業間業務調査をおこなうときは、企業とその関連企業、及
び関連企業間業務調査に関係のある他の企業は、規定にしたがい関係資料を提
出しなければならない。
第44 条 企業がその関連企業との業務取引資料を提出しない、または虚偽・不備のある資料を提出し、その関連企業間業務取引の真実の情況が反映されないときは、税務機関は法によりその課税所得額を査定する権限を有する。
第45 条 居住者企業、または居住者企業及び中国居住者が支配する、本法第4条第1 項で定める税率水準より実質税負担が明らかに低い国(地域)に設立される企業が、合理的な経営上の必要のためではなく、利益を分配しない場合または分配を減らす場合は、前記利益のうち当該居住者企業に帰属すべき部分については、当該居住者企業の当期収入に算入しなければならない。
第46 条 企業がその関連企業から受け入れた債権性投資と株式性投資の比率が所定の基準を超えたために発生する利息支出は、課税所得額の計算時に控除できない。
第47 条 企業が合理的な商業目的のないその他の調節を実施して課税収入または所得額を減少させたときは、税務機関は合理的な方法により調整する権限を有する。
第48 条 税務機関が本章の定めにしたがい納税調整をし、税の追徴が必要なときは、税を追徴し、あわせて国務院の規定により利息を加算徴収しなければならない。
第7章 徴収管理
第49 条 企業所得税の徴収管理は本法の定めによるほか、「中華人民共和国租税徴収管理法」の定めにより執行する。
第50 条 租税に関する法律、行政法規で別に定めがある場合を除き、居住者企業は企業登記登録地を納税地とする。但し、登記登録地が国外である場合は、
実際の管理機構の所在地を納税地とする。
居住者企業が中国国内に法人格のない営業機構を設立するときは、企業所得
税を一括計算して納付しなければならない。
第51 条 非居住者企業が本法第3 条第2 項で定める所得を取得したときは、機構・場所の所在地を納税地とする。非居住者企業が中国国内に2つまたは2つ以上の機構・場所を設立したときは、税務機関の審査許可を受けたうえで、主要機構・場所を選択して企業所得税を一括納付することができる。
非居住者企業が本法第3 条第3 項で定める所得を取得したときは、源泉徴収
義務者の所在地を納税地とする。
第52 条 国務院に別に規定がある場合を除き、企業間で企業所得税を合算納付してはならない。
第53 条 企業所得税は納税年度ごとに計算する。納税年度は西暦1 月1 日から12 月31 日までとする。
企業が1 納税年度の期中に開業しまたは経営活動を終了し、そのため当該納
税年度の実際の経営期間が12 カ月に満たなくなった場合は、その実際の経営期間を1 納税年度とする。
企業が法により清算するときは、清算期間を1 納税年度とする。
第54 条 企業所得税は月または四半期ごとに前納する。
企業は月または四半期の終了の日から15 日以内に、税務機関に対して企業所得税前納納税申告表を提出し、税額を前納しなければならない。
企業は年度終了の日から5 カ月以内に、税務機関に対して年度企業所得税納
税申告表を提出し、清算納付し、納付すべき税と還付すべき税を清算しなけれ
ばならない。
企業は企業所得税納税申告表を提出する際に、規定にしたがい財務会計報告
及びその他の関係資料を添付しなければならない。
第55 条 企業は年度期中に経営活動を終了するときは、実際に経営を終了した日から60 日以内に、税務機関に当期の企業所得税の清算納付手続をしなければならない。
企業は抹消登記手続をする前に、清算所得について税務機関に申告し法によ
り企業所得税を納付しなければならない。
第56 条 本法により納付する企業所得税は、人民幣で計算する。所得を人民幣以外の通貨で計算する場合は、人民幣に換算して税額を計算し納付しなければならない。
第8章 付 則
第57 条 本法公布前に認可され設立した企業は、当時の租税に関する法律、行政法規の定めによれば低税率の優遇を受けられる場合は、国務院の規定により、本法施行後5 年間に、本法所定の税率まで段階的に移行することができる。期間を限定した減免税優遇を受けられる場合は、国務院の規定により本法施行後も引続き期限が満了するまで受けることができるが、まだ利益を計上していないためにまだ優遇を受けていない場合には、優遇期間は本法施行年度から計算する。
法律で設置した、対外経済協力及び技術交流を発展させる特定地区内、及び
国務院がすでに前記の地区の特殊優遇政策の執行を規定した地区内に新たに設立するもので国が重点的に援助する必要のあるハイテク企業については、過渡的租税優遇を受けることができ、具体的な弁法は国務院が定める。
国がすでに確定した他の奨励類企業は、国務院の規定により減免税優遇を受
けられる。
第58 条 中華人民共和国政府が外国政府と締結した租税に関する協定に、本法と異なる規定があるときは、協定の定めにより処理する。
第59 条 国務院は、本法に基づき実施条例を制定する。
第60 条 本法は2008 年1 月1 日から施行する。1991 年4 月9 日に第7 期全
国人民代表大会第4 回会議で可決した「中華人民共和国外商投資企業及び外国
企業所得税法」及び1993 年12 月13 日に国務院が公布した「中華人民共和国
企業所得税暫定条例」は同時に廃止する。
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