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中華人民共和国企業所得税法実施条例
中華人民共和国企業所得税法実施条例
(中華人民共和国国務院令第512号)
第1章 総則
第1条 『中華人民共和国企業所得税法』(以下、「企業所得税法」と略称する)の規定に基づき、本条例を制定する。
第2条 企業所得税法第1 条にいう個人独資企業、パートナーシップ企業とは、中国の法律、行政法規の規定に基づき設立された個人独資企業、パートナーシップ企業を指す。
第3条 企業所得税法第2条にいう法により中国国内に設立された企業には、中国の法律、行政法規に基づき中国国内に設立された企業、事業単位、社会団体並びに所得を得るその他の組織を含む。企業所得税法第2 条にいう外国(地域)の法律により設立された企業には、外国(地域)の法律に基づき設立された企業および所得を得るその他の組織を含む。
第4条 企業所得税法第2 条にいう実際の管理機構とは、企業の生産経営、人員、財務、財産等に対して実質的な全面管理および支配を行う機構を指す。
第5条 企業所得税法第2 条第3 項にいう機構・場所とは、中国国内において生産経営活動に従事する機構・場所を指し、以下を含む。
(1)管理機構、営業機構、事務機構
(2)工場、農場、天然資源採掘場所
(3)役務提供の場所
(4)建築、据付、組立、修理、探査等に従事する工事作業の場所
(5)その他の生産経営活動に従事する機構・場所非居住者企業が営業代理人に委託して中国国内において生産経営活動に従事する場合(組織または個人に、経常的に代理で契約を締結すること、或いは物品の保存、引き渡しを行うことを委託する場合等を含む)、当該営業代理人は非居住者企業が中国国内に設立した機構、場所とみなされる。
第6条 企業所得税法第3 条にいう所得には、物品販売所得、役務提供所得、財産譲渡所得、株式利子と配当金等の権益性投資所得、利息所得、賃貸料所得、特許権使用料所得、受贈益所得およびその他の所得を含む。
第7条 企業所得税法第3 条にいう中国国内、国外源泉の所得は、以下の原則に従い確定する。
(1)物品販売所得は、取引活動の発生地に基づき確定する。
(2)役務提供所得は、役務の発生地に基づき確定する。
(3)財産譲渡所得は、不動産の譲渡所得の場合は不動産の所在地に基づき確定し、動産の譲渡所得の場合には動産を譲渡する企業または機構・場所の所在地に基づき確定する。権益性投資資産の譲渡所得は、投資先企業の所在地に基づき確定する。
(4)株式利子および配当金等の権益性投資所得は、所得を分配する企業の所在地に基づき確定する。
(5)利息所得、賃貸料所得、特許権使用料所得は、所得を負担或いは支払う企業または機構・場所の所在地、所得を負担或いは支払う個人の住所所在地に基づき確定する。
(6)その他の所得は、国務院財政部門、税務所轄部門が確定する。
第8条 企業所得税法第3 条にいう実質的に関連するとは、非居住者企業が中国国内に設立した機構、場所が所得を得るための持分、債権を所有するか、所得を得るための財産等を所有、管理、支配することを指す。
第2章 課税所得額
第1節 一般規定
第9条 企業の課税所得額の計算は、発生主義を原則とし、当期に帰属する収入および費用は、代金を受払したか否かに関わらず、すべて当期の収入および費用としなければならない。当期に帰属しない収入および費用は、当期に代金を受払したとしても、当期の収入および費用としてはならない。本条例および国務院財政部門、税務所轄部門が別途規定する場合を除く。
第10条 企業所得税法第5条にいう損失とは、企業が企業所得税法および本条例の規定に基づき各納税年度の収入総額から非課税収入、免税収入および各控除項目を控除した後の残額が零を下回る金額を指す。
第11条 企業所得税法第55 条にいう清算所得とは、企業のすべての資産の正味実現可能価額或いは取引価格から資産の純額、清算費用、関連税金費用等を控除した後の残額を指す。
投資者企業が清算企業から分配によって得た残余資産のうち、清算企業の未処分利益累計額と積立金累計額のうちの分配されるべき部分は、配当所得として認識しなければならない。残余資産から上述の配当所得を控除した後の残額が、投資原価を上回る或いは下回る部分は、投資譲渡所得または損失として認識しなければならない。
第2節 収入
第12条 企業所得税法第6条にいう企業が取得した貨幣形式による収入は、現金、銀行預金、売掛金、受取手形、期限到来するまで保有する予定の債券投資および債務免除等を含む。
企業所得税法第6 条にいう企業が取得した非貨幣形式による収入は、固定資産、生物資産、無形資産、持分投資、棚卸資産、期限到来まで保有する予定のない債券投資、役務および関連の権益等を含む。
第13条 企業所得税法第6条にいう企業が非貨幣形式により取得する収入は、公正価値に基づき収入額を確定しなければならない。前項にいう公正価値とは、市場価値に基づき確定される価値を指す。
第14条 企業所得税法第6条第(1)号にいう物品販売収入とは、企業が商品、製品、原材料、包装物、低額消耗品およびその他の棚卸資産を販売して取得した収入を指す。
第15条 企業所得税法第6条第(2)号にいう役務提供収入とは、企業が建築据付、修繕、交通運輸、倉庫保管賃貸、金融保険、郵便通信、コンサルティング経営、文化体育、科学研究、技術サービス、教育研修、飲食宿泊、仲介代理、衛生保健、コミュニティサービス、旅行、娯楽、加工およびその他の役務サービス活動に従事して取得した収入を指す。
第16条 企業所得税法第6条第(3)号にいう財産譲渡収入とは、企業が固定資産、生物資産、無形資産、持分、債権等の財産を譲渡して取得した収入を指す。
第17条 企業所得税法第6条第(4)号にいう株式利子、配当金等の権益性投資収益とは、企業が権益性投資により被投資者から取得した所得を指す。
株式利子、配当金等の権益性投資収益は、国務院財政部門、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、被投資者が利益分配を決定した時点を以って収入の実現を認識する。
第18条 企業所得税法第6条第(5)号にいう利息収入とは、企業が資金を他者の使用に供するが、権益性投資を構成しない、或いは他者が本企業の資金を占用することで取得した収入を指し、預金利息、貸付金利息、債券利息、延払金利息等の収入を含む。
第19条 企業所得税法第6条第(6)号にいう賃貸料収入とは、企業が固定資産、包装物或いはその他の有形資産の使用権を提供して取得した収入を指す。
賃貸料収入は、契約書に約定された借り手が賃貸料を支払うべき日を以って収入の実現を認識する。
第20条 企業所得税法第6条第(7)号にいう特許権使用料収入とは、企業が特許権、非特許技術、商標権、著作権およびその他の特許権の使用権を提供して取得した収入を指す。特許権使用料収入は、契約書に約定された特許権の使用者が特許権使用料を支払うべき日を以って収入の実現を認識する。
第21条 企業所得税法第6条第(8)号にいう受贈益収入とは、企業が受入れた、その他の企業、組織或いは個人から無償提供された貨幣性資産、非貨幣性資産を指す。受贈益収入は、贈与資産を実際に受取った時に収入の実現を認識する。
第22条 企業所得税法第6条第(9)号にいうその他の収入とは、企業が取得する、企業所得税法第6条第(1)号から第(8)号に掲げる収入以外のその他の収入を指し、企業の資産の棚卸差益収入、期限を過ぎても返却されない包装物の保証金収入、支払不要となった未払金項目、貸倒損失の処理を行った後に回収した売掛金、債務再編収入、補助金収入、違約金収入、為替差益等を含む。
第23条 企業の以下の生産経営業務は期を分けて収入の実現を認識することができる。
(1)割賦方式により物品を販売した場合、契約書に約定された代金の受領日を以って収入の実現を認識する。
(2)企業が大型機械設備、船舶、飛行機等の加工製造を受託した場合、並びに建築、据付、組立工事業務或いは役務提供に従事する場合等で、継続期間が12ヶ月を超える場合には、納税年度における工事進捗度或いは完了した作業量に基づき収入の実現を認識する。
第24条 製品分配方式を採用して取得した収入は、企業が製品を分配によって得た時に収入の実現を認識し、その収入額は製品の公正価値に基づき確定する。
第25条 企業で非貨幣性資産の交換が発生した場合、および物品、財産、役務を寄贈、債務返済、賛助、資金募集、広告、サンプル、従業員福利および利益分配等の用途に用いる場合には、物品販売、財産譲渡および役務提供とみなさなければならない。ただし、国務院財政部門、税務所轄部門が別途規定する場合を除く。
第26条 企業所得税法第7条第(1)号にいう財政交付金とは、各レベルの政府が予算管理に組み入れられた事業単位、社会団体等の組織に支払う財政資金を指す。ただし、国務院および国務院財政部門、税務所轄部門が別途規定する場合を除く。
企業所得税法第7 条第(2)号にいう行政事業性料金とは、法律、法規等の関連規定に基づき、国務院が規定する手続に従って認可を受け、社会公共管理の実施、並びに公民、法人或いはその他の組織に対する特定の公共サービスの提供の過程において、特定の対象から受取り、かつ財政管理に組み入れられる費用を指す。
企業所得税法第7 条第(2)号にいう政府関係基金とは、企業が法律、行政法規等の規定に基づき、政府の代わりに受取る専用用途をもつ財政資金を指す。
企業所得税法第7 条第(3)号にいう国務院が規定するその他の非課税収入とは、企業が取得する、国務院の認可を得た国務院財政、税務所轄部門が専用用途を規定する財政資金を指す。
第3節 控除
第27条 企業所得税法第8条にいう関連する支出とは、収入の取得と直接関連する支出を指す。
企業所得税法第8 条にいう合理的な支出とは、生産経営活動の慣例に合う、当期損益或いは関連資産の原価に計上すべき必要かつ正常な支出を指す。
第28条 企業で発生する支出は収益性支出と資本性支出とに区分しなければならない。収益性支出は発生した期に直接控除する。資本性支出は分割して控除するか、或いは関連する資産原価に計上し、発生した期に直接控除してはならない。
企業の非課税収入を支出に用いることによって形成される費用或いは財産は、控除或いは対応する減価償却費、償却費を計算し控除してはならない。
企業所得税法および本条例で別途規定する場合を除き、企業で実際に発生した原価、費用、税金、損失およびその他の支出は二重控除してはならない。
第29条 企業所得税法第8条にいう原価とは、企業の生産経営活動において発生した売上原価、販売原価、業務支出およびその他の支出を指す。
第30条 企業所得税法第8条にいう費用とは、企業の生産経営活動の過程において発生した販売費用、管理費用および財務費用を指し、原価に計上した関連費用は除く。
第31条 企業所得税法第8条にいう税金とは、企業で発生した企業所得税および控除が認められる増値税以外の各種税金および附加を指す。
第32条 企業所得税法第8条にいう損失とは、企業の生産経営活動において発生した固定資産及び棚卸資産の棚卸差損、破損、除却損失、財産譲渡損失、貸倒損失、自然災害等の不可抗力による損失およびその他の損失を指す。
企業で発生した損失は、責任者の賠償金および保険賠償金を差し引いた後の残額を、国務院財政、税務所轄部門の規定に基づき控除する。
企業が既に損失として処理した資産を、以後の納税年度において全部或いは一部回収した時には、当期の収入に計上しなければならない。
第33条 企業所得税法第8条にいうその他の支出とは、原価、費用、税金、損失以外の企業の生産経営活動において発生した関連性のある合理的な支出を指す。
第34条 企業において発生した合理的な賃金給与は、控除することができる。
前項にいう賃金給与とは、企業が各納税年度に、その企業において在職或いは雇用されている人員に支払うすべての現金或いは非現金形式による労働報酬を指し、基本給与、賞与、手当、補助金、年末臨時賞与、残業手当および在職或いは雇用に関連するその他の支出を含む。
第35条 企業が国務院の関連所轄部門或いは省レベル人民政府が規定する範囲と基準に基づき、従業員のために納付する基本養老保険費、基本医療保険費、失業保険費、労災保険費、生育保険費等の基本社会保険費と住宅公積金は、控除することができる。
企業がその投資者或いは従業員のために支払う補充養老保険費、補充医療保険費は、国務院財政、税務所轄部門が規定する範囲と基準を上限に控除することができる。
第36条 企業が国家の規定に基づき特殊職種の従業員のために支払う人身安全保険費および国務院財政、税務所轄部門が控除可能と規定するその他の商業保険費を除き、企業がその投資者或いは従業員のために支払う商業保険費は、控除してはならない。
第37条 企業の生産経営活動において発生した合理的な、資本化の必要のない借入費用は、控除することができる。
企業が固定資産、無形資産および12ヶ月以上の建造期間を経て予定された販売可能な状態に達する棚卸資産を購入、建造するために借入を行う場合は、関連資産の購入、建造期間に発生した合理的な借入費用を資本性支出として関連資産の原価に計上しなけれ
ばならず、本条例の関連規定に基づき控除する。
第38条 企業の生産経営活動において発生した以下の利息支出は、控除することができる。(1)非金融企業の金融企業からの借入金利息支出、金融企業の各種預金利息支出とコールローン利息支出、企業が認可を得て発行した債券の利息支出
(2)非金融企業の非金融企業からの借入金利息支出のうち、金融企業の同期間における同種の貸付金利率に基づき計算した金額を上回らない部分
第39条 企業の貨幣取引、および納税年度終了時に人民元以外の貨幣性資産、負債を期末の人民元為替レートの仲値により人民元に換算することにより発生した為替差損は、既に関連資産の原価に計上した部分および所有者に対する利益分配に関連する部分を除き、控除することができる。
第40条 企業において発生した従業員福利費支出のうち、賃金給与総額の14%を超えない部分は控除することができる。
第41条 企業が支払う従業員労働組合経費のうち、賃金給与総額の2%を超えない部分は控除することができる。
第42条 国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、企業において発生した従業員教育経費支出は、賃金給与総額の2.5%を超えない部分を控除することができ、超える部分は以後の年度に繰越して控除することができる。
第43条 企業において発生した生産経営活動と関連する交際費は、発生額の60%を控除することができるが、当年度の売上(営業)高の0.5%を超えてはならない。
第44 条 企業の各納税年度において発生した条件に合致する広告費および業務宣伝費は、国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、当年度の売上(営業)高の15%を超えない部分を控除することができ、超える部分は以後の年度に繰越して控除することができる。
第45条 企業が法律、行政法規の関連規定に基づき計上した環境保護、生態回復等に用いる専用資金は控除することができる。上述の専用資金を計上した後に用途を変更した場合は、控除してはならない。
第46条 企業が財産保険に加入し、規定に基づき納めた保険料は控除することができる。
第47条 企業が生産経営活動の必要に基づき固定資産を賃借し、支払うリース費用は、以下の方法により控除する。
(1)オペレーティングリース方式により賃借した固定資産のリース費用は、リース期間に亘り均等に控除する。
(2)ファイナンスリース方式により賃借した固定資産のリース費用は、規定に基づきファイナンスリース固定資産の価値を構成する部分について、減価償却費を計上し、各期において控除しなければならない。
第48条 企業において発生した合理的な労働保護支出は控除することができる。
第49条 企業間で支払った管理費、企業内部の営業機構間で支払った賃貸料、特許権使用料、並びに非銀行企業内部の営業機構間で支払った利息は、控除してはならない。
第50条 非居住者企業が中国国内に設立した機構・場所について、その中国国外の総機構において発生した当該機構・場所の生産経営に関連する費用は、総機構が発行する費用の集計範囲、基準、分配の根拠と方法等の証明書類を提供でき、かつ合理的に分担額を計算できる場合、控除することができる。
第51条 企業所得税法第9条にいう公益的寄付金とは、企業が公益性社会団体或いは省レベル以上の人民政府およびその部門を通じて支出する、『中華人民共和国公益事業寄付金法』に規定する公益事業に用いる寄付金を指す。
第52 条 本条例第51 条にいう公益性社会団体とは、以下の条件を同時に満たす基金会、慈善組織等の社会団体を指す。
(1)法に基づき登記され、法人資格を有すること
(2)公益事業の発展を趣旨とし、営利を目的としていないこと
(3)すべての資産およびその付加価値をその法人が所有していること
(4)収益および運営上の余剰金を主に設立目的の事業のために用いること
(5)終止後の残余財産が如何なる個人または営利組織にも帰属しないこと
(6)その設立目的と関連のない業務の経営を行っていないこと
(7)健全な財務会計制度を有していること
(8)寄付者が如何なる形式によっても社会団体の財産分配に参与しないこと
(9)国務院財政、税務所轄部門が国務院民政所轄部門等の登記管理部門と共同で規定するその他の条件
第53条 企業において発生した公益的寄付金支出は、年度利益総額の12%を超えない部分を控除することができる。
年度利益総額とは、企業が国家の統一会計制度の規定に基づいて計算した年度会計利益を指す。
第54条 企業所得税法第10条第(6)号にいう賛助支出とは、企業において発生した生産経営活動と関連のない各種の非広告性の支出を指す。
第55条 企業所得税法第10条第(7)号にいう未承認の引当金支出とは、国務院財政、税務所轄部門の規定に合致しない各種資産の減損引当金、リスク引当金等の引当金支出を指す。
第4節 資産の税務処理
第56条 企業の固定資産、生物資産、無形資産、長期前払費用、投資資産、棚卸資産等を含む各種資産は、取得原価を課税基礎とする。
前項にいう取得原価とは、企業が当該資産を取得した際に実際に発生した支出を指す。企業が各種資産を所有する期間に生じる資産価値1 の増加或いは減少は、国務院財政、税務所轄部門が損益を認識できると規定する場合を除き、当該資産の課税基礎を調整してはならない。
第57条 企業所得税法第11 条にいう固定資産とは、企業が製品の生産、役務の提供、リース或いは経営管理のために所有し、使用期間が12 ヶ月を超える非貨幣性資産を指し、建物、構築物、機器、機械、運輸工具およびその他の生産経営活動に関連する設備、器具、工具等を含む。
第58条 固定資産は以下の方法により課税基礎を確定する。
(1)外部より購入した固定資産は、購入価格と支払った関連税金費用および当該固定資産が予定した用途に用いることができるようになるまでに発生したその他の支出を課税基礎とする。
(2)自ら建造した固定資産は、竣工決算前に発生した支出を課税基礎とする。
(3)ファイナンスリースにより賃借した固定資産は、リース契約に約定された支払総額および借り手がリース契約を締結する過程で発生した関連費用を課税基礎とする。リース契約に支払総額を約定していない場合、当該資産の公正価値および借り手がリース契約を締結する過程で発生した関連費用を課税基礎とする。
(4)棚卸差益となった固定資産は、同種の固定資産の再調達価額を課税基礎とする。
(5)贈与、投資、非貨幣性資産の交換、債務再編等の方式で取得した固定資産は、当該資産の公正価値と支払った関連税金費用を課税基礎とする。
(6)改良を行った固定資産は、企業所得税法第13条第(1)号、第(2)号に規定するものを除き、改良の過程で発生した改良支出を課税基礎に加える。
第59条 定額法により計算した固定資産の減価償却費は控除することができる。
企業は固定資産の使用を開始した月の翌月から減価償却費を計算しなければならない。使用を停止した固定資産は、使用を停止した月の翌月から減価償却費の計算を停止しなければならない。
企業は固定資産の性質と使用状況に基づき、固定資産の見積残存価額を合理的に確定しなければならない。固定資産の見積残存価額は一旦確定したら、変更してはならない。
第60条 国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、固定資産の減価償却計算の最短耐用年数は以下のとおりとする。
(1)建物、構築物は20年とする。
(2)飛行機、列車、船舶、機器、機械およびその他の生産設備は10年とする。
(3)生産経営に関連する器具、工具、家具等は5年とする。
(4)飛行機、列車、船舶以外の運輸工具は4年とする。
(5)電子設備は3年とする。
第61条 石油、天然ガス等の鉱産資源の採掘に従事する企業の、商業生産を開始する前に発生する費用および関連する固定資産の減耗、減価償却方法については、国務院財政、税務所轄部門が別途規定する。
第62条 生産性生物資産は以下の方法により課税基礎を確定する。
(1)外部より購入した生産性生物資産は、購入価格と支払った関連税金費用を課税基礎とする。
(2)贈与、投資、非貨幣性資産の交換、債務再編等の方式で取得した生産性生物資産は、当該資産の公正価値と支払った関連税金費用を課税基礎とする。
前項にいう生産性生物資産とは、企業が農産物の生産、役務の提供、或いはリース等の目的で所有する生物資産を指し、経済林、薪炭林、産畜と役畜等を含む。
第63条 定額法により計算した生産性生物資産の減価償却費は控除することができる。企業は生産性生物資産の使用を開始した月の翌月から減価償却費を計算しなければならない。使用を停止した生産性生物資産は、使用を停止した月の翌月から減価償却費の計算を停止しなければならない。
企業は生産性生物資産の性質と使用状況に基づき、生産性生物資産の見積残存価額を合理的に確定しなければならない。生産性生物資産の見積残存価額は一旦確定したら、変更してはならない。
第64条 生産性生物資産の減価償却計算の最短耐用年数は以下のとおりとする。
(1)林木類の生産性生物資産は10年とする。
(2)畜類の生産性生物資産は3年とする。
第65条 企業所得税法第12 条にいう無形資産とは、企業が製品の生産、役務の提供、リース或いは経営管理のために所有する、実物形態をもたない非貨幣性の長期資産を指し、特許権、商標権、著作権、土地使用権、非特許技術、暖簾等を含む。
第66条 無形資産は以下の方法により課税基礎を確定する。
(1)外部より購入した無形資産は、購入価格、支払った関連税金費用および当該資産が予定した用途に用いることができるようになるまでに発生したその他の支出を課税基礎とする。
(2)自ら開発した無形資産は、開発過程において資本化の条件を満たしてから予定した用途に用いることができるようになるまでに発生した支出を課税基礎とする。
(3)贈与、投資、非貨幣性資産の交換、債務再編等の方式で取得した無形資産は、当該資産の公正価値と支払った関連税金費用を課税基礎とする。
第67条 定額法により計算した無形資産の償却費は控除することができる。
無形資産の償却年数は10年を下回ってはならない。
投資された或いは譲渡を受けた無形資産は、使用年数が関連の法律に規定されているか或いは契約に約定されている場合、規定或いは約定された使用年数により償却することができる。
外部より購入した暖簾の支出は、企業全体を譲渡或いは清算する際に控除することができる。
第68条 企業所得税法第13条第(1)号および第(2)号にいう固定資産の改良支出とは、建物、構築物の構造の変更、耐用年数の延長等のために発生する支出を指す。
企業所得税法第13条第(1)号に規定する支出は、固定資産の見積残存耐用年数に基づき償却する。第(2)号に規定する支出は、契約に約定された残存リース期間に基づき償却する。
改良により固定資産の耐用年数が延長された場合、企業所得税法第13条第(1)号および第(2)号に規定するものを除き、減価償却年数を適切に延長しなければならない。
第69条 企業所得税法第13条第(3)号にいう固定資産の大修理支出とは、以下の条件を同時に満たす支出を指す。
(1)修理支出が、固定資産を取得した時の課税基礎の50%以上に達する場合
(2)修理後の固定資産の耐用年数が2年以上延長される場合
企業所得税法第13条第(3)号に規定する支出は、固定資産の残存耐用年数に基づき償却する。
第70条 企業所得税法第13条第(4)号にいうその他の長期前払費用とすべき支出は、支出が発生した月の翌月から償却し、償却年数は3年を下回ってはならない。
第71条 企業所得税法第14 条にいう投資資産とは、企業の対外的な権益性投資および債権性投資により形成される資産を指す。
企業が投資資産を譲渡或いは処分する際に、投資資産の原価を控除することができる。
投資資産は以下の方法により原価を確定する。
(1)現金支払の方式により取得した投資資産は、購入価格を原価とする。
(2)現金支払以外の方式により取得した投資資産は、当該資産の公正価値と支払った関連税金費用を原価とする。
第72 条 企業所得税法第15 条にいう棚卸資産とは、企業が販売のために所有する製品または商品、生産過程の仕掛品、生産或いは役務提供の過程において消費する材料および物資等を指す。棚卸資産は以下の方法により原価を確定する。
(1)現金支払の方式により取得した棚卸資産は、購入価格と支払った関連税金費用を原価とする。
(2)現金支払以外の方式により取得した棚卸資産は、当該棚卸資産の公正価値と支払った関連税金費用を原価とする。
(3)生産性生物資産から収穫した農産物は、生産或いは収穫の過程で発生した材料費、人件費および配賦すべき間接費等の必要支出を原価とする。
第73 条 企業が使用或いは販売する棚卸資産の原価計算方法は、先入先出法、総平均法、個別法の中からいずれか一つを選択する。計算方法を一旦選択したら、みだりに変更してはならない。
第74条 企業所得税法第16条にいう資産の簿価および第19条にいう財産の簿価とは、関連する資産、財産の課税基礎から、規定に基づき控除した減価償却費、減耗、償却費、引当金等を差し引いた後の残額を指す。
第75条 国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、企業は再編の過程において、取引が発生した時に関連資産の譲渡所得或いは損失を認識し、関連資産は取引価格に基づき改めて課税基礎を確定しなければならない。
第3章 納付税額
第76条 企業所得税法第22条に規定する納付税額の計算公式は以下のとおりとする。
納付税額=課税所得額×適用税率-減免税額-控除税額
公式の中の減免税額および控除税額とは、企業所得税法または国務院の税収優遇規定に基づき軽減、免除、控除される納付税額を指す。
第77条 企業所得税法第23 条にいう既に国外で納付した所得税額とは、企業の中国国外源泉所得について、中国国外の税収法律および関連規定に基づき納付すべきであり、かつ実際に納付済みの企業所得税の性質をもつ税金を指す。
第78条 企業所得税法第23条にいう控除限度額とは、企業の中国国外源泉所得について、企業所得税法と本条例の規定に基づき計算した納付税額を指す。当該控除限度額は、国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除き、国(地域)ごとに項目を分けずに計算するものとし、その計算公式は以下のとおりとする。
控除限度額=企業所得税法および本条例に基づき計算される中国国内および国外所得の納付税総額×某国(地域)に源泉を有する課税所得額÷中国国内および国外課税所得総額
第79条 企業所得税法第23 条にいう5 ヶ年度とは、企業が取得した中国国外源泉所得について、既に中国国外で納付した企業所得税の性質を有する税額が控除限度額を超過した年度の翌年から起算し連続する5納税年度を指す。
第80条 企業所得税法第24 条にいう直接的に支配するとは、居住者企業が直接的に外国企業の20%以上の持分を保有することを指す。
企業所得税法第24条にいう間接的に支配するとは、居住者企業が間接的持分保有の形式により外国企業の20%以上の持分を保有することを指し、具体的な認定方法は国務院財政、税務所轄部門が別途規定する。
第81条 企業が企業所得税法第23条、第24条の規定に基づき企業所得税額を控除する場合、中国国外の税務機関が発行した税額の帰属年度の納税証憑を提供しなければならない。
第4章 税収優遇措置
第82条 企業所得税法第26条第(1)号にいう国債利息収入とは、企業が国務院財政部門の発行した国債を保有することにより取得した利息収入を指す。
第83条 企業所得税法第26条第(2)号にいう条件に合致する居住者企業間の株式利子、配当金等の権益性投資収益とは、居住者企業が他の居住者企業に直接投資することにより取得した投資収益を指す。第(2)号および第(3)号にいう株式利子、配当金等の権益性投資収益には、居住者企業が公開発行し、かつ上場され流通する株式を連続12ヶ月未満保有し、取得した投資収益を含まない。
第84条 企業所得税法第26条第(4)号にいう条件に合致する非営利組織とは、以下の条件を同時に満たす組織を指す。
(1)法に基づき非営利組織の登記手続を履行していること
(2)公益或いは非営利の活動に従事していること
(3)取得した収入は、当該組織に関連する合理的な支出に用いる以外、全額を登記された或いは定款に規定された公益或いは非営利事業に用いること
(4)財産およびその収益を分配に用いないこと
(5)登記或いは定款の規定に基づき、当該組織の登記抹消後の残余財産を公益或いは非営利の目的に用いるか、或いは登記管理機関が当該組織と性質、趣旨を同じくする組織に贈与し、かつ社会に公告すること
(6)投資者が当該組織に投入した財産に対して如何なる財産権も留保或いは保有しないこと
(7)業務人員の給与福利支出が規定の割合の範囲内に統制され、形を変えて当該組織の財産を分配しないこと
前項に規定する非営利組織の認定管理弁法は国務院財政、税務所轄部門が国務院の関連部門と共同で制定する。
第85条 企業所得税法第26条第(4)号にいう条件に合致する非営利組織の収入には、非営利組織が営利活動に従事して取得した収入を含まない。ただし、国務院財政、税務所轄部門が別途規定する場合を除く。
第86条 企業所得税法第27条第(1)号に規定する農、林、牧、漁業に従事して得る所得に対し、企業所得税を免除、軽減するとは、以下のことを指すものとする。
(1)企業が以下の項目に従事して得る所得に対し、企業所得税を免除する。
1. 野菜、穀物、イモ類、油料、豆類、綿花、麻類、糖料、果物、堅果の栽培
2. 農作物の新品種の選択育成
3. 漢方薬材の栽培
4. 林木の育成と栽培
5. 家畜、家禽の飼育
6. 林産品の採集
7. 灌漑、農産品の初期加工、獣医、農業技術の普及、農機作業および補修等の農、林、牧、漁業サービス業
8. 遠洋漁業
(2)企業が以下の項目に従事して得る所得に対し、企業所得税を半減して徴収する。
1. 草花、茶およびその他の飲料作物、香料作物の栽培
2. 海水養殖、内陸養殖国家が発展を禁止、制限する項目は、本条に規定する税収優遇を享受してはならない。
第87条 企業所得税法第27条第(2)号にいう、国家が重点的に支援するインフラストラクチャープロジェクトとは、『インフラストラクチャープロジェクト企業所得税優遇目録』に規定する港湾埠頭、空港、鉄道、道路、都市公共交通、電力、水利等のプロジェクトを指す。
企業が前項に規定する国家が重点的に支援するインフラストラクチャープロジェクトの投資経営に従事して得る所得に対し、プロジェクトの最初の生産経営収入を取得した納税年度から起算して、第1 年度から第3 年度までは企業所得税を免除し、第4 年度から第6年度までは企業所得税を半減して徴収する。
企業が本条に規定するプロジェクトを請負経営、請負建設および内部で自己建設、自己使用する場合には、本条に規定する企業所得税優遇を享受してはならない。
第88条 企業所得税法第27条第(3)号にいう条件に合致する環境保護、省エネルギー、節水プロジェクトには、公共汚水処理、公共ごみ処理、メタンガスの総合開発利用、省エネルギー・排出削減のための技術改造、海水淡化等を含む。プロジェクトの具体的な条件と範囲については国務院財政、税務所轄部門が国務院の関連部門と共同で制定し、国務院の認可を得た後に公布し施行する。
企業が前項に規定する条件に合致する環境保護、省エネルギー、節水プロジェクトに従事して得る所得に対し、プロジェクトの最初の生産経営収入を取得した納税年度から起算して、第1 年度から第3年度までは企業所得税を免除し、第4年度から第6年度までは企業所得税を半減して徴収する。
第89条 本条例第87条および第88条の規定に基づき減免税優遇が適用されるプロジェクトを、減免税期間が満了する前に譲渡する場合、譲受者は譲渡を受けた日から、残りの期間において規定の減免税優遇を享受することができる。減免税期間の満了後に譲渡する場合、譲受者は当該プロジェクトについて再度減免税優遇を享受してはならない。
第90条 企業所得税法第27条第(4)号にいう条件に合致する技術譲渡による所得に対し、企業所得税を免除、軽減するとは、一納税年度内における居住者企業の技術譲渡による所得が500 万元以下の部分の企業所得税を免除し、500 万元を超える部分の企業所得税を半減して徴収することを指す。
第91条 非居住者企業が企業所得税法第27 条第(5)号に規定する所得を取得した場合、10%の軽減税率により企業所得税を徴収し、以下の所得については企業所得税を免除することができる。
(1)外国政府が中国政府への融資により取得した利子所得
(2)国際金融組織が中国政府および居住者企業への融資により取得した利子所得
(3)国務院が認可するその他の所得
第92条 企業所得税法第28 条第1 項にいう条件に合致する小規模低利益企業とは、国家の非制限、非禁止業種に従事し、かつ以下の条件を満たす企業を指す。
(1)工業企業の場合、年度課税所得額が30 万元以下、従業員数が100 人以下、資産総額が3,000万元以下であること
(2)その他の企業の場合、年度課税所得額が30万元以下、従業員数が80人以下、資産総額が1,000万元以下であること
第93条 企業所得税法第28 条第2 項にいう国家が重点的に支援する必要のあるハイテク企業とは、コアとなる自主知的財産権を保有し、かつ以下の条件を同時に満たす企業を指す。
(1)製品(サービス)が『国家が重点的に支援するハイテク分野』の規定する範囲に属すること
(2)研究開発費用の売上高に占める割合が規定の比率を下回らないこと
(3)ハイテク製品(サービス)の収入が企業の収入総額に占める割合が規定の比率を下回らないこと
(4)科学技術者の企業の総従業員数に占める割合が規定の比率を下回らないこと
(5)ハイテク企業の認定管理弁法が規定するその他の条件
『国家が重点的に支援するハイテク分野』およびハイテク企業の認定管理弁法は、国務院科学技術、財政、税務所轄部門が国務院の関連部門と共同で制定し、国務院の認可を得た後に公布し施行する。
第94条 企業所得税法第29条にいう民族自治地方とは、『中華人民共和国民族区域自治法』の規定に基づいて民族の区域自治を実施する自治区、自治州、自治県を指す。
民族自治地方内にある国家が制限または禁止する業種の企業に対しては、企業所得税を軽減或いは免除してはならない。
第95条 企業所得税法第30条第(1)号にいう研究開発費用の追加控除とは、企業の新技術、新製品、新工程の開発のために発生する研究開発費用について、無形資産を形成せず、当期損益に計上する場合には、規定に従い実際発生額を控除した上で、研究開発費用の50%を追加控除すること、無形資産を形成する場合には、無形資産原価の150%を償却することを指す。
第96条 企業所得税法第30条第(2)号にいう企業が障害者を雇用し、支給する給与の追加控除とは、企業が障害者を雇用した場合、障害者従業員に対して支給した給与の実際発生額を控除した上で、上述する従業員に対して支給した給与の100%を追加控除することを指す。障害者の範囲については、『中華人民共和国障害者保障法』の関連規定を適用するものとする。
企業所得税法第30条第(2)号にいう国家が雇用を奨励するその他の従業員を企業が雇用し、支給する給与の追加控除の方法については、国務院が別途規定する。
第97条 企業所得税法第31条にいう課税所得額からの控除とは、ベンチャー投資企業が、持分投資の方式で未上場の中小ハイテク企業に対し2 年以上投資する場合に、その投資額の70%を、持分保有が満2 年になった年度に当該ベンチャー投資企業の課税所得額から控除することを指す。当年度に控除しきれない場合、以後の納税年度に繰越して控除することができる。
第98条 企業所得税法第32 条に規定する減価償却年数の短縮或いは加速減価償却の方法を採用できる固定資産には、以下を含むものとする。
(1)技術の進歩により、製品のモデルチェンジが速い固定資産
(2)常に振動が強く、腐食しやすい状態に置かれている固定資産
減価償却年数を短縮する方法を採用する場合、最短減価償却年数は本条例第60条に規定する減価償却年数の60%を下回ってはならない。加速減価償却方法を採用する場合は、200%定率法或いは級数法を採用することができる。
第99条 企業所得税法第33 条にいう収入の減額とは、企業が『資源総合利用企業所得税優遇目録』に規定する資源を主要原材料として、国家が制限および禁止をしておらず、かつ国家および業界の関連基準に合致する製品の生産により取得した収入を、90%に減額して収入総額に計上することを指す。
前項にいう原材料が生産製品の材料に占める割合は『資源総合利用企業所得税優遇目録』に規定する基準を下回ってはならない。
第100条 企業所得税法第34 条にいう税額からの控除とは、『環境保護専用設備企業所得税優遇目録』、『省エネルギー、節水専用設備企業所得税優遇目録』および『安全生産専用設備企業所得税優遇目録』に規定する環境保護、省エネルギー、節水、安全生産等の専用設備を企業が購入し、かつ実際に使用する場合に、その設備の投資額の10%を企業の当年度の納付税額から控除できることを指す。当年度に控除しきれない場合、以後の5納税年度内に繰越して控除することができる。
前項に規定する企業所得税の優遇を享受する企業は、前項に規定する専用設備を実際に購入し、かつ自ら実際に使用しなければならない。企業が上述の設備を購入してから5年以内に譲渡、リースした場合、本条に規定する企業所得税の優遇政策の適用を停止し、かつ既に控除した企業所得税額を追加納付しなければならない。
第101条 本章第87条、第99条、第100条に規定する企業所得税の優遇目録は、国務院財政、税務所轄部門が関連部門と共同で制定し、国務院の認可を得た後に公布し施行する。
第102条 企業が同時に異なる企業所得税待遇の適用を受けるプロジェクトに従事する場合、その優遇プロジェクトは所得額を単独で計算し、かつ企業の期間費用を合理的に配賦しなければならない。所得額を単独で計算していない場合は、企業所得税の優遇を享受してはならない。
第5章 源泉徴収
第103 条 企業所得税法に基づき、非居住者企業が納付すべき企業所得税に対して源泉徴収を実行する場合、企業所得税法第19条の規定に従い課税所得額を計算しなければならない。
企業所得税法第19条にいう総收入額とは、企業が支払者から受取るすべての代金および価格外費用を指す。
第104条 企業所得税法第37条にいう支払者とは、関連の法律規定または契約の約定に従い、非居住者企業に対して関連金額の支払義務を直接負う組織または個人を指す。
第105条 企業所得税法第37条にいう支払とは、現金支払、送金、口座振替および権益交換等の貨幣および非貨幣による支払を指す。
企業所得税法第37条にいう支払期限の到来時に支払うべき金額とは、支払者が発生主義の原則に従い関連の原価、費用に計上すべき未払金額を指す。
第106条 企業所得税法第38条に規定する源泉徴収義務者を指定することができる状況には、以下を含むものとする。
(1)見積もった工事作業または役務提供期間が一納税年度に満たず、かつ納税義務の不履行を示す証拠が存在する場合
(2)税務登記または臨時税務登記を行っておらず、かつ中国国内の代理人に納税義務の履行を委託していない場合
(3)規定された期限に従い企業所得税の納税申告または仮納付申告を行っていない場合、前項に規定する源泉徴収義務者は、県レベル以上の税務機関が指定し、同時に源泉徴収義務者に対して徴収額の計算根拠、計算方法、源泉徴収期限および源泉徴収方式を通知しなければならない。
第107条 企業所得税法第39条にいう所得の発生地とは、本条例第7条に規定する原則に従い確定した所得の発生地を指す。中国国内において複数の所得の発生地が存在する場合、納税者はいずれか一つの地点を選択して企業所得税の申告、納税を行う。
第108条 企業所得税法第39条にいう納税者の中国国内におけるその他の收入とは、当該納税者が中国国内において取得したその他の各種源泉による収入を指す。
税務機関が当該納税者の納税額を追徴する際には、追徴課税の理由、追徴額、納付期限および納付方式等を当該納税者に通知しなければならない。
第6章 特別納税調整
第109条 企業所得税法第41条にいう関連者とは、企業と以下の関連関係のいずれか一つを有する企業、その他の組織或いは個人を指す。
(1)資金、経営、売買等の面において、直接または間接的な支配関係が存在する場合
(2)直接または間接的に同一の第三者による支配を受けている場合
(3)利益上の関連を有するその他の関係
第110条 企業所得税法第41条にいう独立取引の原則とは、関連関係にない取引双方が公正取引価格および商習慣に基づき取引を行う場合に遵守すべき原則を指す。
第111条 企業所得税法第41条にいう合理的な方法には、以下の方法を含むものとする。
(1)独立価格比準法:関連関係にない取引双方が同じまたは類似の取引を行うときの価格に基づき価格を決定する方法
(2)再販売価格基準法:関連者から仕入れた商品を関連関係にない相手方へ再販売するときの価格から、同じまたは類似の取引の売上総利益を差し引くことにより価格を決定する方法
(3)原価基準法:原価に合理的な費用と利益を加えることにより価格を決定する方法
(4)取引単位営業利益法:関連関係にない取引双方が同じまたは類似の取引を行う際に得る純利益の水準に基づき利益を確定する方法
(5)利益分割法:企業と関連者の合算利益または損失を、各者の間に合理的な基準を用いて配賦する方法
(6)その他の独立取引の原則に合致する方法
第112条 企業は企業所得税法第41 条第2 項の規定に基づき、独立取引の原則に基づき、関連者と共通発生原価を分担し、コストシェアリング協議を締結することができる。
企業と関連者が原価を分担するときは、原価と予測収益対応の原則に基づき分担し、税務機関が規定する期限までに、税務機関の要求に従って関連資料を提出しなければならない。
企業と関連者が原価を分担する際に本条第1項、第2 項の規定に違反した場合、自ら分担する原価を課税所得額の計算時に控除してはならない。
第113条 企業所得税法第42条にいう事前確認協議とは、企業が将来年度の関連者間取引の価格決定原則および計算方法について、税務機関に申請を提出し、税務機関と独立取引の原則に従って協議し、確認を行った後に合意した取り決めを指す。
第114条 企業所得税法第43条にいう関連資料には、以下を含むものとする。
(1)関連者間取引に関わる価格、費用の決定基準、計算方法および説明等の同期資料
(2)関連者間取引に関わる財産、財産使用権、役務等の再販売(譲渡)価格または最終販売(譲渡)価格に関する資料
(3)関連者間取引の調査に関わるその他の企業が提出しなければならない調査対象企業と比較可能な製品価格、価格決定方法および利益水準等の資料
(4)その他の関連者間取引に関する資料
企業所得税法第43条にいう関連者間取引の調査に関わるその他の企業とは、経営内容や方式が調査対象企業と類似する企業を指す。
企業は税務機関が規定する期限までに関連者間取引に関わる価格、費用の決定基準、計算方法および説明等の同期資料を提出しなければならない。関連者および関連者間取引の調査に関わるその他の企業は、税務機関と約定した期限までに関連資料を提出しなければならない。
第115条 税務機関が企業所得税法第44条の規定に基づき企業の課税所得額を査定する際には、以下の方法を採用することができる。
(1)同種または類似する企業の利益率水準を参照して査定する方法
(2)企業の原価に合理的な費用および利益を加える方法に基づき査定する方法
(3)関連企業グループの全体利益の合理的な割合に基づき査定する方法
(4)その他の合理的な方法に基づく査定
企業は税務機関が前項に規定する方法に基づき査定した課税所得額に対して異議がある場合、関連の証拠を提出しなければならず、税務機関が認定した後に、査定した課税所得額を調整する。
第116 条 企業所得税法第45 条にいう中国居住者とは、『中華人民共和国個人所得税法』
の規定に基づき、中国国内および国外で取得した所得につき中国で個人所得税を納付する個人を指す。
第117条 企業所得税法第45条にいう支配とは、以下を含むものとする。
(1)居住者企業または中国居住者が直接または間接的に外国企業の議決権のある株式を単独で10%以上保有し、かつ当該外国企業の持分を共同で50%以上保有する場合
(2)居住者企業、或いは居住者企業と中国居住者の持分割合は第(1)号に規定する基準に満たないが、株式、資金、経営、売買等の面において、当該外国企業に対する実質支配を構成する場合
第118条 企業所得税法第45条にいう実際の税負担が本法第4条第1項に規定する税率の水準より明らかに低いとは、企業所得税法第4 条第1 項に規定する税率の50%を下回ることを指す。
第119条 企業所得税法第46条にいう債権性投資とは、企業が直接または間接的に関連者から得る、元本の償還と利息の支払またはその他の利息の性質を有する方式による補償を必要とする融資を指す。
企業が間接的に関連者から得る債権性投資には、以下を含むものとする。
(1)関連者が非関連の第三者を通じて提供する債権性投資
(2)非関連の第三者が提供する、関連者が保証し、かつ連帯責任を負う債権性投資
(3)その他の間接的に関連者から得る負債の実質を有する債権性投資
企業所得税法第46条にいう権益性投資とは、企業が受入れた元本および利息を償還する必要のない、投資者が企業の純資産に対して所有権を有する投資を指す。
企業所得税法第46条にいう基準は、国務院財政、税務所轄部門が別途規定する。
第120条 企業所得税法第47条にいう合理的な事業目的がないとは、税額の減少、免除、或いは納付の遅延を主な目的とすることを指す。
第121条 税務機関は税収法律、行政法規の規定に基づき、企業に対して納税調整を行う場合、追徴する税額に対し、税額の帰属する納税年度の翌年6 月1 日から追加納税日までの期間につき、日ごとに利息を加算しなければならない。
前項に規定する利息は、課税所得額の計算時に控除してはならない。
第122条 企業所得税法第48条にいう利息は、税額の帰属する納税年度に中国人民銀行が公布する税額追徴期間と同期間の人民元貸付基準利率に5%を加えて計算する。
企業が企業所得税法第43 条および本条例の規定に従って関連資料を提出できる場合、前項に規定する人民元貸付基準利率に軽減して利息を計算することができる。
第123条 企業とその関連者の間の取引が、独立取引の原則に従っておらず、或いは企業がその他の合理的な事業目的のない取引を実施した場合、税務機関は当該取引が発生した納税年度から10年以内に納税調整を行う権限を有する。
第7章 徴収管理
第124条 企業所得税法第50条にいう企業の登録地とは、企業が国家の関連規定に基づき登録した住所所在地を指す。
第125条 企業が企業所得税を合算納税する場合には、課税所得税額を統一的に計算しなければならない。具体的な方法は、国務院財政、税務所轄部門が別途制定する。
第126条 企業所得税法第51条にいう主たる機構・場所は、以下の条件を同時に満たさなければならない。
(1)その他の各機構・場所の生産経営活動に対する監督管理責任を負うこと。
(2)帳簿、証憑を完備し、各機構・場所の収入、原価、費用および損益の状況を正確に反映することができること。
第127条 企業所得税法第51条にいう税務機関の審査認可とは、各機構・場所の所在地の税務機関に共通する上級税務機関による審査認可を指す。
非居住者企業が認可を得て企業所得税を一括納付した後に、機構・場所の増設、合併、移転、停止、閉鎖が必要になった場合、企業所得税の一括申告納付に責任を負う主たる機構・場所が事前に所在地の税務機関に報告しなければならない。企業所得税の一括納付を行う主たる機構・場所の変更が必要な場合には、前項の規定に基づき処理する。
第128条 企業所得税の月ごとまたは四半期ごとの仮納付については、税務機関が具体的な査定を行う。
企業が企業所得税法第54条の規定に基づき月ごとまたは四半期ごとに企業所得税を仮納付する際には、月次または四半期の実際の利益額に基づき仮納付しなければならない。
月次または四半期に実際の利益額に基づく仮納付が困難な場合、前納税年度の課税所得額の月次または四半期の平均額、或いは税務機関の認めるその他の方法により仮納付を行うことができる。仮納付の方法は一旦確定したら、当該納税年度内においてみだりに変更してはならない。
第129条 企業は納税年度において利益であるか損失であるかに関わらず、企業所得税法第54条に規定する期限までに、税務機関に企業所得税仮納付納税申告書、年度企業所得税納税申告書、財務会計報告および税務機関が提出を規定するその他の関連資料を提出しなければならない。
第130条 企業の所得が人民元以外の通貨である場合には、企業所得税を仮納付する際、月次または四半期の最終日の人民元為替レートの仲値により人民元に換算して課税所得額を計算しなければならない。年度終了後の確定申告時には、月次または四半期に仮納付した税額について再換算は行わず、当該納税年度における未納付の部分についてのみ納税年度の最終日の人民元為替レートの仲値により人民元に換算して課税所得額を計算する。
税務機関の検査により、企業の前項に規定する所得が過少計上或いは過大計上されていることが確認された場合、検査により税金の追納或いは還付が確認された時の前月の最終日の人民元為替レートの仲値により、過少計上或いは過大計上した人民元以外の通貨による所得を人民元に換算して課税所得額を計算し、追納或いは還付すべき税額を再計算しなければならない。
第8章 附則
第131条 企業所得税法第57条第1項にいう本法の発布前までに設立を認可された企業とは、企業所得税法の発布前までに登録登記を完了した企業を指す。
第132条 中国香港特別行政区、マカオ特別行政区および台湾地域に設立された企業は、企業所得税法第2条第2項、第3項の関連規定を参照して処理する。
第133条 本条例は2008年1月1日より施行する。
1991年6月30日に国務院が発布した『中華人民共和国外商投資企業および外国企業所得税法実施細則』および1994年2月4日に財政部が発布した『中華人民共和国企業所得税暫定条例実施細則』は同時に廃止する。
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